The Amanojaku

本を書かせていただいたり、セミナーをさせていただいたり。こういう仕事は、出来上がった本とか、セミナーそのものを見れば、派手な仕事の印象があるかも知れませんが、そういう部分というのはほんとうに氷山の一角で、仕事の大部分は、人からは見えない、裏側の準備の地味な積み上げがほとんどなんです。まあ、それはどんな仕事でも同じだと思いますが。

でも、この仕事、僕はとっても好きなんです。本がいっぱい売れようがぜんぜん売れまいが。セミナーにいっぱい人が来てくれようがちょっとしか来てくれまいが。やっぱり好きで楽しくてしかたないんです。

だから、表面の派手な部分の結果だけで一喜一憂しているセミナー講師や著者を見ると、「あ~、この人は、この仕事のほんとうの喜びを知らないんだろうな~」なんて思っちゃう。

どんな喜びかというと、

かけがえのないただひとりの自分としての個性を、思いっきり遠慮なく主張できる

という喜びなんです。

本やセミナーについて、いろいろな言葉をいただくのだけれど、そんな中で、一番うれしいのは、だから、「こういう本は石井さんにしか書けない」とか、「こういうセミナーは他の人にはできない」って言ってもらえること。

「しゃべり方が下手だ」とか、「文章が稚拙だ」とかボロクソにけなされても、最後に、「......でも、石井さんにしかできない話だ」とか「......でも、石井さんにしかできない言葉の選び方だ」なんて言われると、気分がいい。実に、気持ちいい。

逆に、「○○先生の文体に似ている」とか「○○先生のセミナーと同じくらい感動した」とか言われると、もう最高にがっかりする。そんなの○○先生がやればいいだけで、僕がやる必要はなかったじゃん、とがっかりする。相手としては、超一流のセンセイと比べて、褒めてくれたつもりなんでしょうけれども。

そう。僕は天邪鬼なのです。あまのじゃく、というのは、「人と同じじゃ嫌だ!」という感性をもっている人のことです。

たまに、仕事が思ったようにうまくいかないときがあったり、本が期待を外れて売れなかったりすると、なんだかかわいそうな目で僕を見る人がいますが、そんなことは関係ないのです。

ビジネス的な結果を出せなくて、関わってくれた人たちに申し訳ない、という思いはありますが、僕個人としては、そんなことは失敗でも何でもないんです。

「人と同じような成功」より、「どこまでも自分らしい失敗」のほうが、ずっといい。

僕はそう思っているのです。

それが、自分を信じ、愛するってことだと思うのです。

僕は、生来、そんな偏屈な人間なものですから、友達とか、ついてくる人が少ないのも無理はありません(笑)

でも、僕としては、そんな石井裕之で上等なのです。

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