かつて惚れ込み、信頼した人たち

誰かと一緒に仕事をして、うまくいかなかったってことは過去にいくつもある。しかたがない。プライドをもって仕事をするなら、なあなあで仲良くやっていくことが第一義ではない。

利害が合わないっていうのは、まださばさば割り切れるものだろうけれど、価値観の違いとなればもっと心の深いところにかかわる問題だから難しい。いや、価値観が合わないということよりも、合いすぎてかえってぶつかるってことだってあるかもしれない。

お互いの決断で一緒に仕事をしたのだから、恋愛と同じで、どちらかが一方的に悪いということもない。

僕はというと、一緒に仕事をして、たとえ僕の期待どおりの結果にならなかったにしても、裏切られたとか、がっかりしたとは思わない。腹は立つけれども、それは自分に対して腹が立つだけのことで。

だって、その人に惚れ込んだのは僕だし、信頼したのも僕だし、任せたのも僕だから。

相手からしてみれば、勝手に惚れられて信頼されて、それで裏切られただのがっかりしただの言われたら、そりゃあ理不尽な話だろう。

でも、どんな喧嘩別れをした人でも、やはりその人の人間に最初に惚れ込んだ気持ちは汚したくない。かけがえのないひとりの人間としてのその人を信じた尊い思いも、間違いだったなんて思いたくない。

疑うことなんか、誰にだってできる。信じることにこそ、価値があるのだ。

取り巻く人たちは移り変わっても、人に惚れ、信じる気持ちだけは、いつまでも忘れちゃいけない。

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