澄んだ河ほど浅く見える

20代の半ばくらいのころ、カナダ人の親友がいて、僕より10歳以上年上だったのだけれど、彼は、「いやあ、歳をとればとるほど、人生が面白くなってくるなあ」といつも口癖のように言っていた。当時は、そんなものかなあと思って聞き流していた僕はというと、なんだか人生なんて、自分なんて、たかだかこんなもんだろうというように、先が見えているつもりになっていたようなところがあって。

でも、あれから20年たって、ほんとうに彼のいったとおりだなあとしみじみ思う。

歳を重ねれば重ねるほど、毎日がどんどん面白くなってくる。20代のころよりも、ずっと多くのことに興味がもてるし、やりたいことも圧倒的に増えてくる。もちろん、できることも増えてくる。わからなかったこともわかるようになってくる。

逆に、できていると思っていたことが、実はまったくできていなかったのだということに気づいたり、わかっていると思っていたことが、ほんとうはゼンゼンわかっていなかったのということがわかったりするのも、最高に嬉しいことだ。

こちらが成長すればするほど、対象もまた、ますます深く、その正体を明かしてくれるようになる。

だからきっと、人生なんてこんなもんだと思っている人は、人生が浅いのではなくて、その人が浅いのだ。仕事がつまらないと思っている人は、仕事がつまらないのではなくて、その人がつまらないのだ。

どんなものでも、その人の成長しだいでどんどん深くなっていくもの。一見、浅く単純に見えるものほど。

コンタクト

取材など、お仕事に関するご依頼は、以下のメールアドレスまで。

sales@sublimination.net

個人的なご相談などにはお応えしておりません。メールは担当者を通じて石井裕之に送られます。